1 背景

複数の金融業者からの借金を抱えて亡くなった被相続人の妻および子から、相続放棄の手続に関してご相談いただきました。
当事務所の弁護士が、相続放棄の手続を行うためには戸籍謄本類の収集をする必要があることや、信用情報機関に借入情報の照会をして金融業者に相続放棄を行う旨の通知を発することで、相続人らへの請求が行われないようにする手順などをご説明させていただいたところ、戸籍謄本類の収集、金融業者への窓口対応を含む相続放棄の手続をご依頼いただくこととなりました。

2 当事務所の活動と結果

当事務所の弁護士は、ご依頼いただいたあと、速やかに戸籍謄本類の収集に着手しました。
また、当事務所の弁護士は、郵便物や信用情報機関への照会から明らかになった金融業者に対し、相続人らが相続放棄を行う旨および今後は当事務所の弁護士が対応窓口となる旨を記載した通知書を送付しました。

その上で、当事務所の弁護士は、金融業者の窓口対応と並行して、被相続人の妻および子、親、兄弟と相続人全員の相続放棄の申述書を裁判所に順次提出し、相続放棄の手続を完了させました。
そして、当事務所の弁護士は、裁判所から発行された相続人全員の相続放棄申述受理通知書の写しを金融業者に送付し、相続人らへの請求が行われないように対応をさせていただきました。

3 所感

金融業者からの借入を抱えて亡くなった被相続人の相続放棄においては、戸籍謄本類の収集や相続放棄申述書の作成・提出のほか、金融業者への対応も必要となってきます。
金融業者からは、クレジットカード類の解約手続や戸籍謄本類の提出などを求められたり、様々な郵便物が送付されてきたりして、対応に苦慮されることも多いと思われます。
そんなときは、弁護士に金融業者への窓口対応を含めて相続放棄の手続をご依頼いただくことで、安心して手続を進めていくことが可能となります。
相続放棄のことでお悩みの方は、専門家である弁護士にまずはご相談いただくことをお勧めいたします。