1 背景

50代の男性から、弟(被相続人)が死亡したところ、被相続人が生前書き留めたと思われるノートによると、個人から複数の借入をしていた形跡があるとして、その対処などについてご相談いただきました。

被相続人にはほとんど資産がなく、債務超過と考えられたため、当事務所の弁護士が負債を引き継ぐリスクを回避するためには相続放棄をした方がよいことを説明し、ご依頼いただくこととなりました。

2 当事務所の活動と結果

被相続人の子ども4人が最初の相続人であったため、当事務所の弁護士が子どもたちの代理人として、相続放棄の手続を行いました。
子どもたちが相続放棄すると、次は被相続人の母親に相続権が移ったため、当事務所の弁護士が母親の代理人として、相続放棄の手続を行いました。
母親が相続放棄すると、次は依頼者を含む被相続人の兄弟姉妹2人に相続権が移ったため、当事務所の弁護士が依頼者を含む兄弟姉妹らの代理人として、相続放棄の手続を行いました。

こうして、すべての相続放棄が完了し、誰も負債を引き継がないこととなりました。

3 所感

被相続人が負債を抱えて死亡した場合、負債を引き継がないためには、相続放棄の手続を取ることが考えられます。
相続放棄では、本件のように最初の相続人(子ども)が相続放棄をすると、次の順位の相続人(両親や祖父母、次いで兄弟姉妹・甥姪)へと相続権が移っていくため、誰も負債を引き継がないようにするためには、段階を踏んで複数の親族が相続放棄をしていく必要があるといったケースも少なくありません。
相続放棄の際は、弁護士にご相談・ご依頼のうえで、確実に手続を進めていくことをお勧めします。

4 お客様の声

この度は、親身なご対応を頂き、本当に助かりました。
ありがとうございました。
解決事例6
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