介護保険における介護報酬基準に基づく報酬相当額(日額)に介護日数を掛けて、さらに家庭裁判所が判断する裁量割合を掛けることにより計算するのが通常です。

【寄与分の額の計算式】
報酬相当額(日額)×介護日数×裁量割合

報酬相当額(日額)は、おおむね6000円~9000円程度の範囲で計算されます(地域などにより異なります)。
また、裁量割合は、報酬相当額(日額)が介護事業者に対する報酬水準であるところ、相続人による介護ついて満額を認めることが不相当な場合もあることを考慮し、用いられる掛け率です。
裁量割合は、おおむね0.5~0.8とされることが多いです(裁判例の中には、裁量割合を掛けずに満額を認めるものもあります)。

なお、仕事を辞めて被相続人の介護をした場合に、退職前の年収を基準に寄与分の要求をする例が散見されますが、そのような主張は認められません。